演習授業

教科書で学んだことを、実際の現場ではどう生かすか。それがいちばん大切。
学ぶことも大事だけれど、それを活かすことがもっと大事なことです。

森先生
こどもに個性ゆたかな花を咲かせるための水をやる。
先生という仕事はそんな役割を担っているんです。
その水のやりかたを実践して学ぶのが「演習授業」ですね。
Sさん
実習先で「青ムシでたよ」の手遊びしたら、
園児におおうけでした(笑)。
演習授業で練習を積んだ成果ですね。

たとえばアザリア祭で学生が「綿菓子店」をきかくしたときにどうしたかを紹介します。ケンパ、ケンパのマルい輪を道にいくつもマーキングして、あっ、なんか楽しそう!という雰囲気がうまれるように工夫しました。ケンパ遊びをすると、自然に綿菓子のお店にたとり着くように仕掛けました。まずこどもの好奇心を刺激する「芽」をつくりました。これが演習授業のひとつの成果です。

「演習授業」は園児教育の理論を現場に則してシミュレートする授業です。こどもに個性ゆたかな花を咲かせるために、先生はどんなやり方で水をあげたらいいか。花の種類、鉢植え、地植え・・・。それぞれ異なる状況のこどもの個性の芽をのばし、花を咲かせる。その方法は教科書の教えだけでは網羅できません。実践しながら身に着けていくものですね。その一助となるのが「演習授業プログラムです。

■森 静子 (もりしずこ)
こども学科准教授
保育原理 I、保育内容・表現 II などを担当。30年以上の現場経験を誇る、数多くの保育士を養成・指導してきたベテラン。

小さい子に人気があるのが「青ムシでたよ」の手遊び歌なんです。最初は手をグーにして、それをキャベツに見立てます。その手をグーパー、グーパーと、閉じたり、開いたりしながら「♪キャベツのなかから青ムシでたよー、ニョキッ!」と指を1本立てます。それが順におとうさん指、お母さん指、そして赤ちゃん指まで、5回、歌を繰り返して。さいごに「♪チョウチョになりましたー」としめるんですが、その手や指のうごきが歌とよく合って、こどもは大喜びしますね。

この手遊びは、演習授業で何度もなんども練習していて、昨年の実習先の園で披露したら園児に大うけで、とてもうれしかったです。なるほど「演習授業」の成果ってこういうところに出るんだ!と実感しました(笑)。

■Sさん
幼稚園・保育コース
群馬県 太田市立商業高等学校 出身
 

教えたい内容に合わせた教材を選ぶ選択肢は、保育者にとって大切なものです。
「演習授業」で、自分で実際に教材をつくってみると、その選択眼が磨かれます。

新井先生
絵本作りは、教材研究としても大きな効果が得られる、「演習授業」のひとつにあげられます。
Eさん
同じ絵本もいま読み返してみると、以前には気づかなかった新しい発見がありますね。

「教師・保育者論」で先生としての役割やその姿勢を教えています。なかでも教材研究というのは重要な項目です。先生は幼いこどもたちに教えるわけですから、その教える内容に合わせて適切な教材を選び分ける眼をもってないといけません。

そのなかでも絵本選びは重要です。心身ともに未分化の幼児は、その年齢、成長発達に合わせた絵本を選ぶ必要があります。1歳児、5歳児では興味関心がまるでちがいますから。

自分で絵本を製作してみると、どんな絵が、どんなお話がこどもの共感を引くのかが学べます。ですから教材研究としても大きな効果が生まれます。愛、まごころ、感謝、友情、思いやりなどのテーマ設定で、学生がどんなお話をつくるか。その作品を読んだり見たりするのは、わたしの楽しみの時間のひとつともいえます(笑)。

■新井 れ江子 (あらいれえこ)
こども学科准教授
教師・保育者論、教育・保育方法論などを担当。幼児教育啓発に関して、さまざまな事業を企画・運営・実施してきた実績で高い評価を得ているベテラン教育者。

先生の視点で読む。こどもの視点で読む。作者の視点で読む。絵本でも読み手の視点を変えるとその読み方がまるで変わっておもしろいですね。同じ一冊の絵本をいま読み返してみると以前には気づかなかった新しい発見があってとても新鮮です。

逆に、新しい発見のないような本は、いい絵本とは呼べないのかもしれないなと考えたりします。そういうことが教材を選ぶ眼を養うということになるんですね。

好きな本は「100万回生きたねこ」や「おおきなかぶ」「ぐりとぐら」などたくさんあります。ことしは授業で絵本の製作があります。ストーリーはもう考えてあるのですが、絵のほうにあまり自身がなくてちょっと不安です(笑)。

■Eさん
幼稚園・保育コース
茨城県立 真壁高等学校 出身