関東学園大学

関東学園大学には「人口論」で有名なマルサス(経済学者、19世紀、イギリス)の貴重な自筆文書があります。世界中の研究者のために一括してその資料を所蔵し、イギリス・オーストラリア・日本の3国の研究者からなる国際共同研究チームを発足させました。研究の関係者たちは、それぞれの国からインターネットを駆使して編集作業を進め、マルサスの母校であるケンブリッジ大学の出版局から全2巻が出版されました。

プレン教授の手紙より─
わたしが、関東学園大学より、マルサス文書を広く世界の人たちに読んでもらえる形で編集・刊行する仕事の依頼を受けたのは、1991年のことでした。そしてわたしは、喜んでこの仕事をお引きうけすることにしました。マルサスは、アダム・スミスとともに世界の偉大な経済学者です。その思想は、今日の経済問題を解くカギとなっているものです。いろいろと、昔の古い地名などがあって、それを調べるには大変な手間と時間がかかり、半分の1巻ができあがったのが1999年の2月でした。その完成のとき、わたしは関東学園大学に送った手紙に「まことに長い旅路でした。しかし、もう終わりは近づいています」と書きました。このマルサスの貴重な人生の記録が、すべてまとまって関東学園大学にあることは、ここがマルサス研究のセンターになるであろうことを語っています。