関東学園大学

加藤 隆志（かとう たかし）
経済学科　教授

京都大学経済学部卒業。群馬県庁に38年間勤務。公務員プログラム担当教員として県庁・市役所など行政職公務員を目指す学生には受験相談や面接試験対策を通じてサポートする。

● 公務員の仕事は地域が持つ資源を生かして課題を解決する仕事

　皆さんは、公務員と聞いて、どのようなイメージをお持ちですか。「堅い」、「まじめ」といった印象でしょうか。いや、柔軟な発想を必要とする、魅力的な仕事も多くなっているのです。 　

では、まず、公務員の仕事を紹介しましょう。公務員は、利益を目的としないで、住民の声を聴きながら、暮らしやすい社会をつくっていく職業です。その仕事は幅広く、地方公務員であれば、行政・警察・消防・教育・水道・交通など、広く地域の住民の生活に関わります。

　「同じ仕事を毎日繰り返すのが公務員」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、公務員には、決まった方法で作業を繰り返すような業務もありますが、このような定型的な業務では、デジタル化や省力化が大きく進んでいます。その一方で、住民の声をより的確に政策に反映させるため、企画・立案・調整の業務が重要になっています。人口減少や高齢化など、地域にはさまざまな問題がありますが、豊かな自然の中での暮らしをＰＲし若者の移住を増やしているところもあります。　　このように、地域が持つ資源を十分に生かして課題を解決していくような仕事も多くなっています。 　

　公務員として働くことには、どのような魅力があるのでしょうか。公務員には、住民の暮らしを支える仕事ができるという大きなやりがいがあります。特に、地方公務員は、住民に身近なところで、地域のために働くことができます。公務員の仕事がなければ、住民は安心して生活することができません。働く場所によって仕事の内容は異なりますが、すべての仕事が住民の毎日の暮らしを支えているのです。 　

● 人々と関わりながら自分も成長したいという人に魅力を感じてもらえる職業が公務員

　公務員は、職員同士や住民など、多くの人々と関わり合いをもって仕事を進めます。いろいろな考え方の人と話をする機会が多いので、人々と関わりながら自分も成長したいという方には特に魅力的な職業です。また、３年程度で所属を変わることが多く、さまざまな業務を経験しながら、自分に合った仕事を見つけることができます。 　

福利厚生も充実していて、定時に退庁できるところも多く、ワークライフ・バランスを大切にできること、女性の採用や昇任が広がるなど、女性に働きやすい環境が整っていることも大きな魅力の一つです。

このような魅力いっぱいの公務員、皆さんも公務員を目指してみませんか。